
《ドラマ「通靈少女」を見終わってからの感想10》
前回からの続き…
初めて占いのテーブルに座った時を思い返すと、あれは本当に特別な経験でした。通常お寺に入った時に一番最初にすることは、線香を立てることです。そして神様に自分の名前の生年月日、住所、願い事を報告します。それから乩生(神様の代弁者)の隣で神様からお示しを頂くために、自分の聞きたいことを話します。こういう神様に答えを求める儀式を中国語で「問事」といいます。一名の乩生(神様の代弁者)につき、一名の桌頭(神様の意志解釈者)がつきます。奇妙な事に、桌頭の方から信者の名前、そしてどんなことを聞きたいのかを聞かれたとたん、私の体はすぐに神様にとりつかれ、私が求めようと思っていた質問の答えを、私の口から言ってしまいました。それから桌頭 の方が通訳をするのです。もしも信者が困った時や助けを必要とした時は、神様も同じくお札を書きます。私がまだ乩生になる前に、先輩たちも同じようなことをしてくれました。こういうやり方を信じない人も恐らくいるかもしれません。だけども善の心を持っていれば、神様から頂いたお札はとても効果があります。効果があり過ぎて信じざるを得ません。古来より現在まで続いてきた状況はみんな同じです。私たちのお寺の中で、師匠が育てた乩生は約百人から二百人くらいいます。ですから私たちのお寺はまさしく乩生を育てる専門学校みたいなものです。あるレベルまで達すると、テストがあります。また「卒業証書」を受け取らなければなりません。これらのすべての段階を終えると、やっと一人前の「 神の代弁者」になれるのです。…つづく。